学習内容

支援内容

1.支援の目的

「将来生活できる力」「社会でうまくやっていく力」そんな能力を育み、子どもたちの成長を支えます。「学びの郷」では、日々の活動の中で“遊び・生活・仲間集団”を基本に、個々の発達に応じた支援を行い、自分づくりをサポートします。

支援の目的は単に「できることを増やす」ことにとどまりません。もっと大切なのは「自立できる力」「社会とのかかわりを多くしたい」という子どもたち自身の気持ちを土台に、その成長を支えることです。

子どもが自らの意志で「できる力」を身につけ、成長の中で目指すべき目標を達成できるよう、しっかりと寄り添い、支援していきます。支援の始まりは「子供の潜在能力」を育むことにあります。

そのためには、まず子ども自身が自発的に「やりたい」「できるようになりたい」と思えることが重要です。この気持ちが、支援の原動力となり、結果として子どもたちの自立した力を養っていきます。

また、日々共に過ごす仲間たちとの関わりを通して、子どもたちは自分を知り、他者を知ることを学びます。

ぶつかり合い、協力し合う中で、自己肯定感を育みます。仲間集団の中で、良いときも悪いときもあるがままの自分を受け入れてもらい、その経験が「自分はここにいていいんだ」という自信へとつながります。

さらに、仲間とのつながりを深めることで、子どもたちは自ら考え、判断し、行動する力を養い、社会性も高めていきます。

2.具体的な支援内容

基本理念

本人が抱える生きづらさを少しでも緩和し、生活をより快適に、そして意味のあるものにすることを目指しています。

支援活動においては、子どもに合わせて活動を進めるのではなく、子どもに必要な活動を提供し、個別の成長に繋がるよう支援します。

① 健康・生活

日常生活に欠かせない「食べる」「遊ぶ」「着替える」などの活動については、子ども一人一人の発達段階や生活環境に配慮し、適切な支援を行います。

繰り返しの支援を通じて、本人ができる方法を見つけ、その方法で生活習慣を定着させることを目指します。

これにより、日常生活に自信を持ち、自己管理能力を高めていきます。具体的には様々なおやつ作り、軽食の準備を個々に合わせて手伝ってもらうなどの経験を通じて健康や生活していく基盤を学びます。

② 感覚・運動

ボール遊びやボルダリング、吊り輪などの運動を促し、身体づくりや、日常生活や遊びの中で自然に培われる身体感覚を育む支援を行います。

公園や海、川に行き遊んだり、野球やサッカーなどのスポーツを行うことで運動感覚を磨く活動をしています。また図画工作活動も行っています。

特に感覚の過敏性など、個々の感覚特性に配慮し、適切な活動や環境づくりを進めます。また、感覚的な刺激に対して適応するための方法を見つけ、日常生活における不安や困難を軽減するための支援を行います。

③ 認知・行動

子どもの能力に応じて自分で理解できる範囲や、最適な問題解決方法を見極め、その解決能力を深める支援を行います。

発達の遅れからくる困難さや生きづらさを軽減し、よりスムーズに日常生活を送れるように、具体的な支援策を講じます。屋内外での危険に対して、認知が低いことも多く、事前に危険な場所や状況について確認するようにし、安全を確保する能力をレーニングします。

自分の苦手や不安に可能な範囲で向き合えるように、自分の特性への理解を深めて、丁寧な会話や振り返りによって、起こりえる状況に対応できるようにサポートします。

④ 言語・コミュニケーション

言葉を自由に使って本人が伝えたいことを正確に相手に伝え、相手を理解し、共感的に対応できるようにします。「伝える」「理解できる」という経験を何度も積み重ねることで、自己表現活動をより自信を持って行えるようになります。

支援の過程で、言葉を使った表現や、非言語的なコミュニケーション手段の両方を活用し、子どもたちが自分の気持ちを他者に伝えられる力を養います。

自由に意見を発するように促す中で、社会的に良くない言葉や振る舞いについては繰り返し話し合い、強制ではなく理解のもとに、今自分のいる小集団のなかではその言動をコントロールできるようになっていけるよう取り組みます。

⑤ 人間関係・社会性

自分から発信する力、表情から相手の意図を汲み取る力、そしてその二つを調整していく力を、仲間たちの集団の力を借りて育んでいきます。

社会性は、単に外部からのルールに従うことではなく、経験を通じて「上手くいった」「だめだった」といった多様な結果を学び、それをもとに「良し悪し」を判断し、自ら行動を調整する力を育てていきます。

この過程で、子どもたちは自分の行動が社会にどう影響を与えるかを学び、社会生活に必要なスキルを身につけることができるようにします。

デイでの環境を自分の居場所として認識を深め、そこを大切にしたいという想いを強めて、その動機から他者への関わり方を調整することができる能力を育み、その後社会へ出る時にその積み重ねを活用できるようにサポートします。

⑥ 年齢に応じた支援

年齢に応じた自己発見や生活スキルの定着に重きを置いた支援を行い、年齢が上がるにつれて、自分の状態や要望を非言語的な方法を含めて他者に伝える力を育んでいきます。

支援は年齢に応じて柔軟に変化させ、子どもたちの成長に合わせて支援の方法を適宜調整します。特に、異年齢の仲間集団との様々な遊びを通じて、子どもたちが自然に多様な社会的役割を学び、他者との協力や交流を深めることができる集団づくりを大切にしています。

この支援を通じて、子どもたちは自分自身を理解し、仲間とともに成長する力を身につけ、社会で自立するための基盤を築いていきます。

⑦ 家族支援

家族からの相談に対する適切な助言等障害の特性に配慮した家庭環境の整備に関する相談に応じています。

お子様の学校やデイで見られる状態は、ご家庭では察知しにくいものもあるため、細やかな連携を意識し、活動の報告(動画や写真、テキスト、送迎時の引継ぎを通して)や、学校からの引継ぎなども可能な限りおこない、関係機関との連携がスムーズに行われるようサポートします。

⑧ 職員の質の向上

新入職員研修・スキルアップの為の研修・法定研修・防災に関する研修・ケース検討会その他の多くの研修を実施しています。

⑨ 移行支援

児童の学校や特別支援学級、担任の先生と連携し、学校生活に必要な支援内容や情報を共有します。学習支援として簡単な学習課題や社会性を育むための活動を実施します。高校進学や職業訓練への道を探るために、地域の支援機関と連携し、適切な情報を提供します。職業適性を見極めるためのプログラムや職業体験を提供することもあります。家族からの相談に対する適切な助言等障害の特性に配慮した家庭環境の整備に関する相談に応じています。

⑩ 地域支援・地域連携支援

地域の他の福祉施設や医療機関、ボランティア団体、自治体などと連携。具体的には地域の行事やフェスティバルに参加することもあります。学びの郷では家族からの相談に対する適切な助言等障害の特性に配慮した家庭環境の整備に関する相談に随時応じています。

3.その他サービス

  • 送迎サービス

お子さんを送迎用の車両を用いて迎えに行き、帰りも送ります。毎日時間が異なっていても連絡を取り合って臨機応変に対応できますのでご安心ください。

送迎車には「放課後等デイサービス」などの記載はせず、スタッフも基本的には私服に近い服装で送迎します。

そのように、できる限りお子さんの繊細な感情に配慮したサービスを心がけています。

  • 主な行事等

夏休みや春休みなどの長期休暇では、参加できるならみんなで沖縄のさまざまな場所へ出向いて知見を広げます。水族館や動物園等の県内施設への遠足。ボール遊びやリレー競走、簡単な体操など。季節やテーマに沿った絵を描いたり、紙粘土やビーズでアクセサリーを作るなどの工作活動。楽器を演奏したりダンスを踊ることもあります。おにぎり作りやお菓子作りなどの料理体験もあります。

施設内だけでは実現できないたくさんの経験を一緒に行えることはとても貴重な時間になります。

学びの郷では、以上のようなサポート体制を整えています。